2023.09.18
「教育虐待」の一因は学習塾にもある気がする。エビデンスはないので断言できないけど、子どもを取り巻く環境の1つに学習塾があり、「生徒数の目標」「売り上げ目標」のある大手学習塾は、保護者や生徒を脅かすことで多数の講座を取らせるケースがあるので、「教育虐待」の一因になっていると思うのです。(ちなみに、当塾は「営業電話」をかけることはほぼ100%ありません。)
教育を真剣に考えていくと、その人の人生が教科書になります。人間が生まれ、成長し、死を迎えていく時の発達段階の知識だけでなく、人間はどうして生きているのか、人生にとっての幸せとは何なのかという哲学も必要になってきます。保護者や生徒を脅かして多数の講座を取らせる人たちが使えるほど「教育」というのは軽い言葉ではないのです。
もちろん、中学生や高校生のときに、何かを学ぶことを疎かにしていいといっているわけではありません。子どもは、自分の課題の学習に全力で最後まで取り組み、保護者はそれを追い詰めることなく受け入れ、学校や塾は生徒を「ほどよく追い詰める」(これができない人が多いんだけどね)ことが大切だと私は思っています。学校や塾で「脅かして追い詰め」、保護者も家庭で「期待して追い詰め」られたら、子どもにとっては辛いですよね。精一杯頑張っても結果が出ないこともあるのは、大人だって同じことなのに、どうして子どもには期待しすぎるのですかね。勝ちっぱなしの人生なんてあるはずがないのに。
当塾には、松尾圭先生という数学を担当している先生がいます。千葉大学「飛び級第一号」の彼は、「受動的な人生の選択」をしてきたそうです。
17歳の時の選択と、現在の状況は全く異なっています。松尾先生とはよく食事に行くのですが、充実した人生を過ごしているのですよね。話をしていると、彼がどの場所でも決して手を抜かずに、精一杯の力で勉強や仕事などに取り組んでいたことが分かります。だからこそ、「受動的な人生の選択」で「人生のステップアップ」をしてきたのだろうと私は感じています。
最後に、松尾先生のコメントを紹介します。