2024.01.13
千葉県内の私立高校の志願状況が学事課より発表されました。千葉市付近で増減の目立つ私立高校は次の通りです。
大きく人数を減らしている敬愛系列は、併願推薦をやめて単願のみにしています。東葉も同じですが、あまり生徒数は減っていません。
2023年11月の調査の時には、中学3年生の12.5%が私立高校に進学を希望しており、例年の流れを加味すると18-19%が私立高校に進学(昨年度は17.3%)すると考えられ、公立高校は11月調査時に74%、最終的には70%を切ることが予想されます。
まぁ、そうなるだろうなというのが正直な感想です。公立高校に20年間勤めていた私にとっては残念なことです。「昔は良かった」とノスタルジックになっているわけではありませんが、今までの千葉県の公立高校改革はことごとく失敗しているとして思えないからです。立場が変わってみて「そういうことを意図していたのか」ということが分かることもあります。たとえば、特色を出そうと進学重点校を作ってみたり、自己啓発重点校を作ってみたりなど、県独自の改革をしようとした意図というか焦りは感じられます。しかし、私立高校に比べて大きな組織である公立高校は、私立高校と同じような意図で変えようとしてもうまくいくはずがないのです。
私立高校は、理事長→校長→教頭とあり、職員はせいぜい50-100名程度です。(非常勤の先生を抜かすと、もっと少ないかな) 約120校の公立高校教員数は約6500名。それを、2~3年で異動する管理職がリーダーシップを持って方針を出して、管理をするということはそもそも無理だと私は思うんですよね。どんなに熱い思いを持って1名の教育長が120名の校長で方針を伝え、その方針を学校で校長が主任に伝え、主任が職員に伝えたところで、当然ながら熱量は落ちます。
子どもの人数が多くて、黙っていても高校に入学してくれた時代からの改革が成功したのが私立、失敗したのが公立といわざるを得ないのでしょうね。
「私立の校舎を見ると、受検生は私立に流れるよね」という公立高校の先生がとても多くいます。確かにそれは1つの理由です。ただ、それだけではありません。そこに気づかず、今まで通りで進んでいくと、さらに公立高校は地盤沈下を起こしていくだろうな。