皆さんは自分とすごく似ている人に出会ったことはありますか？なぜか好みの食べ物が全く同じだったり、考え方に心から共感できたり、自分と顔がそっくりな他人に出会った人もいるかもしれません。私は一人の友人と食の好みがそっくりで、性格も背格好も似ているので前世は双子なんじゃないかと本気で思ってしまうことがあります。昔から世の中には自分と同じ顔の人が3人いるという話もよく耳にしますよね。
つい最近、似ている人は遺伝子的にも何かしらの繋がりがあるのか実験が行われました。その実験では赤の他人であるけれど顔がそっくりなペアをAIによって厳選し、彼らのDNAに遺伝的な親族度はどのくらいあるのか調べるというものです。結果として彼らの親族度は顔が似ていない他人同士のものとあまり変わらず、それに比べれば遺伝的関連はごく僅かに上がる程度に過ぎませんでした。つまり容姿がそっくりである者同士に遺伝子的要因があるとはいえず、むしろ他に共通した習慣や行動が彼らのそっくりな顔に影響を及ぼしているということです。この研究によって、私と友人との前世双子説の可能性は極めて小さいことを知り、むしろ同じ趣味や考え方を育んだ環境などの外的要因が大きく関わっているのではないかと考えるようになりました。「もしかしたら！」という期待は私たちをどこかワクワクさせてくれますが、私はもうそのワクワクに出会えないかもしれません。